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ピースビルダーズ(PB)

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「平和構築人材育成事業」本コース日本人研修員向け貸与奨学金について

このたびピースビルダーズは、外務省委託(一般社団法人広島平和構築人材育成センター[HPC]実施)平成25年度「平和構築人材育成事業」本コース日本人研修員合格者で、研修費支払いに困難を持つ方々を対象に、当法人が目指す「平和構築や人間の安全保障に携わる人材の教育、育成に関する事業」を支援する活動の一環として、貸与制奨学金を提供することにいたしました。内容は下記の通りです。


1. 奨学金支給対象者は、「平和構築人材育成事業」本コースに合格する実力を持ちながら、経済的理由から参加することが困難な状態にある者若干名、とします。
2. 奨学金の額は、研修参加費相当額の303,750円(及び国内研修期間中の必要生活額として10万円)を上限とします。申請額は上限以内で自己設定していただいて構いません。
3. 奨学金は無利子貸与制とし、本コース海外実務研修派遣(UNVとしての国際機関での一年間の勤務)終了後3か月内に返済とします。
4. 申し込み者は、12月4日(水)までに@履歴書(様式任意で日・英どちらでも構いません)、A奨学金申請の説明書(研修参加費を支払って本コースに参加することが困難であることを説明してください)(収入証明書等の書類は任意であわせて提出していただいて構いません)、B本コース研修員書類選考通過通知、の三点を、電子ファイルまたは郵送にて、ピースビルダーズ(PB)宛に提出してください。ただし、Bの書類選考通過通知が12月4日までに届かなかった場合には、@・Aのみを12月4日までに提出し、Bは届いてから速やかに提出する、ということで構いません。なお、ピースビルダーズ事務局による審査結果は、奨学金申込者に本コース研修員最終合格通知(面接後)を提出していただいた時点で、本コース参加の最終決定に間に合うように、すみやかに通知いたします。最終合格通知を提出されない方については、奨学金支給対象から外れたとみなし、選考結果の通知は行いません。(最終合格者の決定前に申請をお願いするのは、合格者に本コース参加の最終意思決定の参考にしてもらうため、最終合格通知後すみやかに奨学金支給の可否を通知できるように、仮審査を進めておく必要があるからです。)申請書類については、個人情報保護法にのっとって厳重管理し、本奨学金支給者選考以外の目的では使用いたしません。申請書類は返却いたしません。
5. 奨学金は、同法人による「平和構築や人間の安全保障に携わる人材の教育、育成に関する事業」を支援するための活動の一環として、受給者とピースビルダーズ(PB)の間の金銭貸借契約に基づき、運営します。つまり正規の「平和構築人材育成事業」運営とは別枠で提供します。したがって、奨学金受給決定は、「平和構築人材育成事業」とは切り離した形で、ピースビルダーズ(PB)事務局内で行います。奨学金申請の有無が、本コース研修員合格に影響を与えることは一切ありません。奨学金の支給は最終的には本コース研修員合格者のみを対象とするため、ピースビルダーズ事務局による選考は、経済的困難のみを考慮して行います。事業参加費支払いは、本コースに合格した受給者自身で行っていただきます。その際に奨学金受給の有無を「平和構築人材育成事業」運営者に告知する必要はありません。

* 本件に関する問い合わせ・申請書提出先は、ピースビルダーズ(PB)
(〒730-0041 広島市中区小町1-20  tel: 082-247-0645  e-mail:paco@peacebuilders.jp <担当:渡邊>)
以上


 なおこの奨学金の設立にあたって、篠田英朗・東京外国語大学教授より、以下の通りの趣旨文が寄せられております。
私は「広島平和構築人材育成センター(HPC)」を通じて、初年度の2007年から(外務省委託)「平和構築人材育成事業」の実施に携わってきました。そこで気になっていたことの一つが、本コース日本人研修員の研修参加費の支払いです。2009年度に30万円以上の支払いになってからは特に、研修参加費の必要性について、疑問を呈してきました。 私は、研修参加費の撤廃こそが、平和構築人材育成事業の意義を高め、その効果を最大限に高めることであるという意見を持ってきました。「平和構築人材育成事業」にとって最も重要なのは、平和構築に熱意を持つ有能な方々に参加していただくことです。われわれがまずもって世界に訴えるべきなのは、研修員の方々が、本当に素晴らしく高いレベルの熱意と関心を持った方々である、ということであると、私は信じてきました。しかし大変に高いレベルで熱意と能力を持つ方々が、安定した収入状況を維持しているかどうかはわかりません。大学卒業後すぐに日本の組織で常勤職に就かれたような方々にはわかっていただけないことなのかもしれませんが、収入面では不安定なままキャリアを開始することは、平和構築の分野では決して珍しくないことです。
しかし、平成24年度の杉浦正俊国際平和協力室長の時代から、事業経費に先だって研修参加費を支出しなければならない、という文言が、業務実施契約書の文言に挿入されることになりました。つまり実施組織であるHPCが、事業費執行上の工夫で研修参加費を余らせて将来の参加費撤廃を求める際の根拠とすることは、不可能になりました。
こうした状況をふまえて、私は自分が理事を務めるピースビルダーズ(PB)に、代替案としての奨学金設置の可能性を打診しました。その結果、このたびピースビルダーズのご厚意とご努力により、「平和構築人材育成事業」本コース日本人研修員の条件を満たす方に、貸与制の奨学金を導入していただくことになりました。ただし、本コース日本人研修員は全員が所定額の研修参加費を支払う、という「平和構築人材育成事業」の定められた仕組みを変更することはできませんので、あくまでもピースビルダーズさんの自発的な独自の活動として、運営していただきます。


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