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パレスチナ教育支援事業 事業内容

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事業内容 緊張感が付きまとい、行動が制限されている環境下では、ストレスが蓄積されやすく、子どもたちのこころの成長に大きな影響を与えます。
今回の事業では、ドラマ活用教育の手法を手掛かりに、より多くの人が子どものストレスケアに関心を持ち、対処できるように、そのための考え方や方法を広めていきます。
 

<事業の背景〜子どものストレス状況と学校教育の現状〜>

どの紛争地でも言えることですが、いつ大きな衝突が起こってもおかしくない環境下での生活は、人々に大変なストレスを与えます。

パレスチナ、イスラエルの混迷する政治状況は子どもたちにも容赦なく影響しています。

2003年にセーブ・ザ・チルドレンがパレスチナで行った調査では、実に93%の子どもが自分自身や家族・友人が危険に晒されていると感じている、という衝撃的な結果が報告されています。

子どもの心理ケアを行い、子どもの安心・安全を確保することが求められる場として一番に挙げられるのは学校でしょう。
しかし、現状ではその役割を果たせているとはいえません。

パレスチナの教育カリキュラムは知識詰め込み型で、子どもたちの心理ケアにつながるような工夫はあまり見られません。

子どもたちのストレスが十分にケアされないなか、そうした状況を背景に、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の運営する学校では、校内暴力が増加傾向にあるという報告がなされています。


<事業の内容〜ドラマ活用教育の手法を通じた教職員の能力開発支援>

ドラマ活用教育(ドラマ・イン・エデュケーション)という言葉をご存知でしょうか。
これは、演劇的手法を用いた教育の方法で、欧米を中心に発展してきました。

いわゆる表現教育の一つで、自己の表現を他者と共有することを通してコミュニケーション能力の発展他者理解を促すとともに、ストレスケアにも効果があると言われています。
日本でも近年注目を集めており、学校教育での実践例も見られます。

本事業では、現地団体「Yes Theatre」との協力の下、ワークショップを通してドラマ活用教育の手法を学校教員やソーシャル・ワーカーに紹介するとともに、関連書籍や映像情報を集めた図書館を設置するなど、教育の場でこの手法を用いた子どもの心理ケアを実践していくための幅広い支援を行っています。

また、地域の臨床心理専門家とのネットワークづくりや、会議開催等によるパレスチナ教育関連機関への提言など、将来、現地の人々の手によって継続して子どもの心理ケアを行っていけるような体制作りにも力を入れています。

2012年度活動報告冊子では、ドラマ活用教育(4、9ページ)やワークショップ(7〜8ページ)についてより詳しく紹介しています。


<これまでの取り組みの成果〜2012年1月から2013年12月>

初年度の2012年は、10〜15名の参加者を1グループとして、計9回のワークショップを開催、2013年度は、15〜20名を1つのグループとして、3カ月間のワークショップを年間3コース提供しました。

過去2年間の参加者総数は160名に上ります。


フォローアップ調査の結果によると、参加者の81.25%がワークショップで得た知識・技術を職場で活用しており、この事業を通して748名の子どもたちに心理ケアの機会が与えられたことが確認されています。

また、2014年1月にはパレスチナ教育省やUNRWAとの連携の下、教育を通じた子どもへの心理ケアについて考える会議も開催しました。

*詳しくはブログ版PB通信の記事でも紹介しています。

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